
シニアキンカ、初めての発作
ついこの間の話になります。
モノたんは、生まれてはじめて発作を起こしてしまいました。
その日も、ケージから出して肩に乗せるまで、モノたんに変わった様子はありませんでした。
ただ、いつまでたってもモノたんは肩から降りてきません。
いつもなら、勝手に飛び降りて遊び始めるのに……。
おかしいなと思って、振り返ったら、モノたんはふらふらしていました。
そのまま、肩から転げ落ちてしまったのです。
おどろいて抱き上げましたが、足が立たず、頭が左右に振れていました。
意識は飛んでおらず、「どうして動けないの?」と、モノたんもとまどっているようでした。
10分ほどすると、手の中で立てるようになりましたが、頭の揺れは続きます。
もう10分ほどして、それも少しずつ収まっていきました。
午後からモノたんは元気を取り戻しましたが、私は何も手につきませんでした。
これも老化なんだろうか……?
それとも、恐ろしい病気だったら……?
不幸中のさいわいで、その日はたまたま、モノたんのために病院の予約を入れた日の前日でした。
今の獣医さん(鳥の専門病院)からは、何はなくとも、シニアなモノたんは、数ヶ月に一度の診察を勧められているのです。
その日はそれから、何も起こりませんでした。
次の日、病院へ行って、獣医さんに経過を話しました。
「目まいを起こしたんですね」と言われて、獣医さんが原因と思われることを話してくれました。
1.脳の障害
2.内臓の病気 3.てんかん発作 4.単なる脳のけいれん |
3は文鳥だけだと思っていたのですが……。
同じフィンチであるキンカチョウにもあるそうです。
そして、キンカチョウは小さすぎて、原因究明のための検査はできないとも言われました。
(たぶん文鳥でも同じだと思います)
その場で触診など、できる診察はやってもらいましたが、異常は確認できませんでした。
原因を突き止められないので、対症療法しかないそうです。
発作だけで死んでしまうことはないので、ひどい発作が連続しない限りは、収まるまで待つ、とのこと。
(発作を止める)飲み薬や注射薬はあるので、小鳥の生活に支障が出る場合は、処方するとのことでした。
モノたんはまだ初回で、時間も短い。
ということで、先生いわく「かなり軽い」ため、様子見になりました。
ひどいと言うと、どんなものですか?と聞くと、「週に4回以上、または1時間以上、続くようなら連れてきてください」と返されました。
1時間も……。私は言葉が出ませんでした。
先々代の文鳥が、てんかん発作持ちでした。
ただ、その子の場合は、心理的な原因がから来るもので「苦手なものを見たとき、近づけられたとき」と分かってからは、それらを遠ざけることで、最後までほぼ発作は起こさずに済みました。
でも、モノたんについては、思い当たるふしがありません。
シニアだから出る、という症状ではないみたいですが、これまで問題は無かったので……。
やっぱり老いてきて、少しずつ体がうまく機能しなくなっていることが、どこかで引き金になったのかなあと思います。
今のところ、それ以来、発作は起こっていません。
これから若返ることはないモノたん。
もし原因が分かったとしても、治療が大変なら、何もしない方がいいのかもしれません。
薬でおさえられるなら、それも「老いじたく」になるのかな。
そう考えると、症状とつき合っていく覚悟も、少しだけできたような気がします。
